SENNHEISER MOMENTUM 新型TW3と先代TW2を正直比較レビュー | Minimal Health

SENNHEISER MOMENTUM 新型TW3と先代TW2を正直比較レビュー

MOMENTUM True Wireless 3 オーディオ

先代のSENNHEISER MOMENTUM TW2発売から愛用し、待望の新型TW3の発売ということで予約し未視聴で購入した。まあ悪くなることはないだろうし、2年間も使ったのでバッテリー交換のつもりで。

SENNHEISER MOMENTUM TW3 Black

結論としては、ノイキャン重視なら買い。音質重視なら微妙。

買い換える価値はあるが、先代TW2モデルの値段を考慮すると現時点での新型TW3のコスパは落ちる印象。また発売もない事もあるがかなり未完成な部分が多い。

変化したポイントは以下。

  • ノイキャン性能がかなり向上
    (しかし、風切り音対策などアップデートでの改善が待たれる)5/24 アップデートで解消
  • 音質は、見晴らしの良い音になった。
  • その他:イヤーフィンによる装着の安定感・aptX Adaptive対応・Qi対応など

※外音取り込みは普段使用しないので無評価です。

筆者はこんな人

  • カスタムIEMユーザー
  • しかし最近ではワイヤレスイヤホンの便利さに呑まれて悲しいかな、ほとんどカスタムIEMの出番なし。
  • 自宅ではELAC BS312を愛用中。

ノイズキャンセリング

ノイキャンは明らかに強力になっている

ノイズキャンセリングはマイクで集音した音と逆位相の音を出してノイズを相殺する仕組みだが、出力された音の圧を感じられるほど強い。(人によっては強すぎて気持ち悪さを感じるかもしれない。)

電車や家の中など一定のノイズを発生する環境ではめっぽう強く、まさに防音室に入った感覚。

しかし、現段階では風切り音がそのまま入ってきてしまう不具合がある。これはアップデートで改善されることを期待するしかない。 →5/24 風切り音はアップデートで解消!

そんな時でもノイキャンを切ったとしても十分遮音性はあるのであまり困ることはない。

他の機種と比べると、試聴ベースでの比較になってしまうが、SONY WF-1000XM4のノイキャンと同等か、筐体の遮音性能を考慮するとTW3の方がやや上かと(SONYは本体が大きい)。その他のイヤホンとは比較にもならないくらい強い。

音質

箱から出してパッと聴いた感想としては「TW2と大体一緒だな」

→改めて聴き比べると一緒とは言えない。アプデで変わったのかも。

同じ環境で聴き比べてみると、全体的に明瞭さが向上している。奥の細かいディティールまで良く聴こえる、見晴らしの良い音というイメージ。

逆に言うとTW2はボーカルがぐいぐいと前に張り出していたのが、TW3では一歩引いて全体が調和した音になった。

耳が良い人でないとあまり感じられないレベルではある。変化率で言えば2割ほどだと思う

→音色は同じだが、まあまあ傾向は違う。強いて言うならTW2の方がややウォームで、TW3の方がやや硬質な音。

※細かい話だが、インピーダンスが下がっているようで、同じ音量レベルで再生した際の出力される音量は少し大きくなっている。私はなるべく小さい音で聴きたいことが多いので正直あまり嬉しくない・・・。

接続の安定性

先代TW2では接続が途切れることはほぼなかったが、TW3は大都市の人混みでは結構な頻度でプツプツと途切れた

aptXであれば問題ないかもしれないが、iPhone使用がメインなのでこれは困る。

これがアップデートで改善されないとしたらかなりキツイ。しばらく使って直らなければTW2に戻すのもあり得る

その他細かい変化

装着の安定感

TW3から着脱可能なシリコンのイヤーフィンなるものが導入された。ランニングなど運動中には良いのではないかと。

 MOMENTUM True Wireless 3
3サイズ付属している

一番大きいサイズをつけると下のような感じ。耳の下脚に引っ掛かる形で安定する。

一番大きいイヤーフィン(新品時は真ん中のサイズが着用されている)
サイズの記載はないがLRの印字は下部にある

また、オーディオマニアの方にとっては当たり前かもしれないが、大体において付属のイヤーピースは装着感や音質は良くない。

今回もあまり良くなかったので、AZLA SednaEarfit にカスタムしている。

Qi対応

イヤホンケースを置くだけでワイヤレス充電できるようになった。

またケースのサイズはより幅が小さく丸っこくなった。USB typeCの差し込み口はケース手前側に変更。

MOMENTUM True Wireless 3 TW2 TW3 ケース

まとめ

以上の通り、ノイズキャンセリングの強力化を筆頭に進化しているので、値段を気にしなければ新型のTW3を買っておけば良いと思う。あとはコスパの問題

強力なノイキャンが必要なく現状で満足しているなら、TW2をそのまま使うか、TW3の初期ロットは避けアップデートを待つなどが良いだろう。

ちょっと良いワイヤレスイヤホンを新しく買おうと検討しているなら、まずはコスパ最強な先代のTW2がオススメ。

値段差を考慮して検討してみて欲しい。執筆時点では約12,000円差。

ちなみにTW3はAmazonではGraphiteという限定カラーしか販売されていない。私は艶消しのブラックが欲しかったのでヨドバシカメラで購入した。

Amazon限定 Graphite(グラファイト)

通常展開のブラック(艶消し)

余談:独断と偏見による他メーカーのイヤホンの所感

他メーカーの高級ワイヤレスイヤホンも一通り試聴したことはあるが、ナチュラルな音という観点では SENNHEISERが現時点で圧倒的に優れている。

一番のライバルとしてSONY WF-1000XM4はかなり良いが、個人的に脚色が強めな音に聴こえる。遮音性は耳が大きければピカイチ。耳が小さいとそもそも筐体が入らない。

Noble FOCUS PROやAKのUW100などはBA特有の不自然な硬質な響き方が全く好きじゃない。B&Wは響きが良くいい線いっていると思ったが装着感などユーザビリティの面でまだまだ発展途上だなという印象。

TW2の音に聴き慣れた上での試聴でフラットな意見とは言えないかもしれないが、あくまで一個人の感想ということで。

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